社会基盤親和技術論分野の加藤智大助教、高井敦史准教授、勝見 武教授が令和6年度地盤工学会論文賞(和文部門)を受賞しました。
地盤工学会論文賞は、地盤工学、地盤防災、環境地盤などに関する学術の進展に顕著な貢献をしたと認められる単一の論文を顕彰するために設けられた賞で、学会が設置する表彰委員会による選考を経て受賞が決定します。
2025年6月10日に開催された授与式で表彰が行われました。
■受賞業績名:固相内拡散を考慮した固液間物質移動モデルに関する実験的検討
■受賞者からの一言:本論文は、掘削工事で発生する低濃度汚染土の有効利用を目的に、地盤内での物質移動を予測するDF—Kdモデルという新たなモデルの妥当性を実験的に検証した成果です。これまで私たちの研究チームでは、実験的なアプローチを中心に研究を展開してきましたが、本論文では土―化学物質の相互作用を記述するモデルを提案し、さらにモデルに含まれるパラメーターを実験的に取得する手法を確立して一定の妥当性を示すといった、新たな切り口で研究を行うことができました。論文筆頭著者の奈佐原寅太郎さんは工学研究科修士課程在籍時に当研究室に所属していた学生で、学術論文を書くという目標を掲げて意欲的に取り組んでいた姿勢が印象的です。今回の受賞のように教員と学生が力を合わせ、よりよい研究成果を挙げられるように引き続き取り組んで参ります。
■授与団体:公益社団法人地盤工学会
■関連ホームページ:https://www.jiban.or.jp/?page_id=23826